インフレ対策になる資産運用とは?

(2010/10/27)

インフレへの対策を念頭に置いた資産運用について、ちょっと調べておいても損はないと思う。「デフレだデフレだと世間が騒いでいるこのご時世にインフレとは何を寝ぼけたことを・・・」という意見もあるかもしれないが、ここ最近は、資金の大きな流れが一気に逆流することも日常茶飯事。デフレが永久に続くことを前提にした資産運用というのはイメージしづらいし、実際、海の向こうの米国では、インフレ連動債の利回りがマイナスになったという。これはつまり、FRBの大盤振る舞いの金融緩和がインフレを引き起こす可能性を投資家が想定していることになる。

では、インフレが起こったときに、価値が目減りしない資産とはどのようなものがあるのだろうか?
適切な解である自信はないが、自分が認識している範囲で、一般論をメモとして整理してみたい。

インフレ対策には金(ゴールド)がベストなのか?

「インフレヘッジをするなら金(ゴールド)だ!」とはよく言われることで、貴金属を販売する業者の売り文句としても頻繁に使われているようだけど、では、インフレ対策には金や銀を保有するのがベストな選択なのか?というと、少なくとも自分は、その説が100%正しいというわけでもないのではないか、という気がする。

参考として、ブログ「外国株ひろば」の記事騰がっているのは金(ゴールド)だけじゃない ヒタヒタ押し寄せるインフレを見てみよう。
ここで紹介されている、ここ1年のコモディティ価格の上昇率のグラフを見ると、金価格の上昇率「31%」は、決して上位ではない。砂糖は同じ時期に44%上昇しているし、綿花は66%、小麦に至っては、なんと74%も上昇している。
もちろん、このグラフはインフレ期待が今ほど大きくなかった過去1年間のものだし、小麦や綿花が上昇したのには、気候など様々な要因があるのだろう。
でも、ここでひとつ仮説を立てることもできる。もし、本格的なインフレになったら、ゴールド以外のコモディティのほうが価値が上昇する可能性もある、とは言えないだろうか? インフレ対策を本気で考えるのであれば、先物取引であれ、ETFの形であれ、コモディティ全般に目を向けてみる必要もあるかもしれない。

不動産は定番の資産?

不動産も、インフレ時に適した資産として語られることが多いと思う。確かに、アパートやマンションの家賃は、インフレが進行した場合は値上げをすることができるし、貨幣の価値が毀損した場合、土地建物の価値は相対的に上がるのではないか?と考えがちだ。少なくとも自分は、ぼーっとしていると半自動的にそのように考えてしまう。

しかし!そのような不動産に対する通説(?)は必ずしも正しいとも限らないようだ。
例えばブログ「不動産投資術」のエントリーによると、少なくともこれからの日本では、人口減少により不動産の需要よりも供給が上回ることが予測されるため、たとえ国債の暴落によってインフレになったとしても、不動産の価格は上昇しない可能性があると分析されている。この場合に、価格が上昇する可能性があるのは、ガソリンや衣類、食料品など、「需要が高い」ものとなる。

確かに、需要が低いモノの価値は上がらない、という原則は頭の片隅に置いておいても損はないかもしれない。少なくとも、「インフレ対策にはXXを!」という通説はいちど疑ってかかってみたほうがよさそうな気がする。

地味だけど隠れた秘密兵器!?物価連動国債

債券がインフレ対策になる・・・と言われても直感的にピンとこない方もいるかもしれないが、インフレ率に応じて元本も変動する債権がある。それが物価連動国債だ。別名、インフレ債とも呼ばれる。

普通の債券を保有する場合、当たり前だが、元本は変動しない。しかし、この物価連動債の場合、もしも物価が上昇すると、その上昇率に合わせて、元本も増加する。日本の財務省が発行する物価連動国債の場合、その元本は、コアCPI(消費者物価指数から、生鮮魚介、生鮮野菜、生鮮果物などの生鮮食品を除いた指数)に連動して増減する。

「インフレになったら元本が増えるということは、逆に、デフレになったら元本が減っちゃうよね・・・?」

アベノミクスにおける日銀の異次元緩和でも、けっきょく、コアCPIは目標通りには上昇しなかった。

このまま日本経済がデフレに沈むリスクも大きいわけで、この経済環境でインフレに賭ける金融商品ってどうなんだろう・・・と思って調べたところ、2013年に発行された物価連動国債では、償還時の元本保証が設定されていた。

リーマンショックが発生したときに、投資家がデフレを恐れ、物価連動国債の発行が停止したことがあったらしい。その経緯があり、元本保証が導入されたとのこと。

インフレになれば元本が増えるけど、ダウンサイドリスク(元本が減る、資産価格が下落へ向かうリスク)は限定されている。
本来であれば、市場原理として「そんな都合のよい話があるわけがない」として一蹴されてしまうような美味しい金融商品とも言えるわけで、インフレ時のリスクヘッジの選択肢のひとつとして、検討に値すると思う。

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